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『スパルタシスト』32号

2006年4月

労働者支配下での計画経済を!

失業と抑圧と戦争:資本主義の下で若者の未来はない

 三月十一日、東京郊外の農業高校で、九割以上の卒業生が日の丸への起立と君が代の斉唱を拒んだ。これまで日本全国の教員と生徒が日本帝国主義の血塗られた象徴に敬意を表するのを拒んできたが、これはその最も最近の事例である。東京都教育委員会は、二年以上に亘って、国家強制の象徴に忠誠を示すよう促す政府によるキャンペーンの先頭に立ってきた。そして東京都では、三〇〇人以上もの勇気ある教員たちが処分されてきたのである。

 三月三十一日に東京で行われた集会では、そうした教員のなかには、どのように懲戒処分や停職処分を受けたかについて発言したり、また契約の更新を打ち切られたり、警察によって家宅捜索されたり、右翼の軍国主義者から死の脅迫を受けたりする教員もいた。

 例えば東京都新宿区の都立戸山高校をはじめ、いくつかの高校では、生徒たちは教員と連帯して教員たちを防衛しようと努力した。しかし、共産党や社民党と政治的に結びついた労働組合は、こうした教員たちを犯罪的にも無防備なままにしておいたのである。労働組合指導部は、何万人もの組合員を、国家による攻撃を阻止するための統一行動へと動員しなかった。その代わりに組合指導部の抗議は、超民族主義者の石原慎太郎に対して、「思想および良心の自由に関わる個人の権利」を保証するブルジョア憲法を擁護すべきだと訴える手紙を出すだけにとどめてきたのである。こうした平身低頭は国家を大胆にさせるだけであった。三月十三日、東京都教育委員会は、十一日の農業高校での抵抗行動に対応して、教員が卒業式や入学式で生徒に日の丸への起立と君が代の斉唱を強制するよう義務づける新たな職務命令を発した。もし生徒が起立や斉唱を拒んだ場合には、教員がその責任を負うことになる。三月三十一日には、さらに三十一人の教員が停職処分を下された。教員や生徒に対するこうした攻撃は全ての人々に対する攻撃であり、全体として左翼と労働運動はこの攻撃と闘わなければならない。二〇〇四年七月十四日、パルチザン・ディフェンスコミティ/日本は、東京都教育委員会に対する抗議声明のなかで次のように書いた。「こうした事件での教師の勝利は、増大する日本の軍国主義化やそれに伴う弾圧に反対する全ての人々の勝利である。」

イラクでの日の丸の掲揚は、日本の労働者と学生の喉元に日の丸を突き付けることを意味する

 日本の資本主義支配階級は、労働者階級や女性や若者やマイノリティに対する全面的なキャンペーンを繰り広げてきた。なぜなら、海外への軍事介入は国内での緊縮経済と階級平和を必要とするからである。これこそが、労働組合事務所への警察の手入れ、労働組合職員の逮捕、大学キャンパスでの左翼政治活動の弾圧、そしてデモの参加やビラ配布や落書きを理由に若い反戦活動家を逮捕するということの背後にあるものである。これこそ、朝鮮総連に対する国家弾圧の背後にあるものである。三月二十三日、警察は大阪にある六ヶ所の朝鮮総連関連事務所を強制捜査した。苦境に立つ教員を防衛することは労働者階級の利益になるのと同様に、国家テロの標的にされている朝鮮総連やあらゆるマイノリティを防衛することは労働運動内の全ての人々にとって基本的な責務である。

 ブルジョアジーにとって、若者たちに愛国心を準備させておくことは、特に重要である。こうした若者は、新たな戦争において戦場で戦い、死ぬために送られるだろう。この準備を成し遂げるために、政府は、愛国主義により力点を置く教育基本法を改正し、また天皇制を崇めるようにしなければならない。だからこそ、政府は歴史や社会科の教科書を改訂し、日本帝国主義の過去と現在の犯罪を抹消しているのである。だからこそ、尖閣諸島(釣魚島)や竹島(獨島)を日本の領土として含めるため地図を作り直しているわけである。日本帝国主義は尖閣諸島(釣魚島)から手を引け!この反動的な時代には、儒教に由来する社会的諸関係が強化されている。若者は二十歳までは子供として扱われ、さらに先輩後輩の関係の中でへこまされ、品位を落としめられているのである。同時に彼らは、国家弾圧の究極的形態、すなわち野蛮な死刑というものに支配されている。日本と米国は未成年者を死刑執行する唯一の帝国主義国である。死刑を廃絶せよ!

 ブルジョアジーは、労働者階級の新たな世代の若者を教育する必要性など考えていない。彼ら若者にとって仕事も未来もないのである。公立高校の費用やどんな高等教育の法外に高い授業料も、実際上労働者階級の若者を高等教育から故意に閉め出すよう制度化されている。ほぼ百パーセントの識字率があるなどと偽って自慢しているこの同質で「単一民族」と称されている国家において、最も過酷な打撃を蒙っているのが部落民やマイノリティの若者たちなのである。マイノリティたちの教育や失業率に関して、政府のいかなる記録も残されていない。日本の人種差別主義と差別とに関する二〇〇五年十一月の国連報告書によれば、部落民児童の就学率は、二〇〇二年の「特待生制度」の打ち切り以後、全国平均よりも一〇ポイントも下回っており、また部落民の大卒者もわずか七パーセントとなっている。さらに部落民女性への特別な抑圧が原因となって、高校レベルの教育を終えた者は三十二パーセントにすぎないのである。日本の公立学校に通う在日朝鮮・韓国人の三世や四世は、実に過酷な差別に直面してきたために、学校で朝鮮・韓国人名を怖くて使えない状況にある。朝鮮学校に通う女子生徒は、何年もの間、通りや交通機関で攻撃される心配から、制服を着用することすらできないのである。朝鮮・韓国系の民族学校卒業生は、大検という特別試験に合格して、国公立大学の入学試験を受けるだけの「学力を有していることを証明」しなければ、日本の大学に入学することができない。

 教育とは権利であって特権であるべきではない。われわれは全ての人に無料で質の良い平等な教育をもたらすために闘う。日本に住む全ての人々は、たとえどのような学校を希望するにせよ、通学する権利を持つべきであり、また学んでいる間は奨学金を支給されるべきである。われわれは私立大学を国有化せよと呼びかける。そして、通っている幼稚園によって入学できる大学が決まってしまうエリート主義の能力別編成方式に反対する。また、どの生徒が採用されどんな仕事が与えられるのかを決めてしまう中学、高校と企業との間の馴れ合い関係に反対する。学校の経営は廃止されるすべきであり、学校はそこで働き学ぶ者たちによって運営されるべきである。

若者の大胆不敵さをプロレタリアートの社会的力に結び付けなければならない

 ブルジョアのメディアは、日本が今「ミニバブル」のさなかにあり、ここ十年ほどの間で最も失業率が低いと主張している。しかしながら、より先見の明ある社会評論家は、拡大し続ける経済格差が「日本の社会機構に壊滅的な打撃を与える」と懸念している。だれもが中流層だという幻想は、より多くの世帯が公的援助に頼るなかで、急速に崩れ去りつつある。また、労働者の賃金が急落するなかで、金銭的な要因による自殺者の数も増大している。日本の総世帯の二十三パーセントは貯蓄を持たない。その一方で、資本家たちは労働者階級の血と汗によって私腹を肥やしているのである。企業経営者たちの総給与は、二〇〇〇年から二〇〇五年の間に二兆円増えたのにたいして、労働者の総賃金は同期間に二兆五千億円も下落したのだ。

 企業は今年新卒者の採用を増員したと自慢げに吹聴している。しかしながら、若者は不安定で貧困の未来しか思い描くことができない。十六歳から二十九歳までの若年労働者の失業率は、十パーセント強と公表されているが、実際にはこの数字よりはるかに高いことなどだれもが知っている。女性にとって状況は一層悪化している。彼女たちは、結婚し、家庭にとどまり、できれば男の子を「製造」するよう、たいへんな重圧をかけられている。大学卒業時までに就職する女性は、二十五パーセント弱にとどまっている。部落民の若者は、大手企業に就職する道が事実上閉ざされているため、その失業率は十五から三〇パーセントにものぼっている。非公式な統計によれば、在日朝鮮・韓国人は、日本の平均失業率の二倍に当たる八パーセント強が失業中である。こうした在日の人たちは、ほとんどの大手企業で履歴書すら受け取ってもらえず、東京都のような特定の地域では、公務員の昇進試験を受けることさえできないのである。

 失業や不完全雇用は、資本主義経済制度に内在したものである。そして資本主義社会の根本的な分界線は資本家階級と労働者階級の間にあり、両階級の利益は非妥協的なものである。資本家は工場や輸送手段などの生産手段を所有し、労働者の搾取を通じて利益を引き出す。資本主義経済制度が生産手段の私的所有に基づいているため、この腐朽化した制度は社会全体の富を増大させることができないのである。代わりに、産業基盤の大半を破壊する周期的な経済危機に陥いる。そうした基盤はほんの一握りの資本家たちの利益にしかならないからである。レーニンと共に一九一七年の十月革命を導いたレオン・トロツキーは、広くは『過度的綱領』として知られている『資本主義の死の苦悶と第四インターナショナルの任務』で、次のように述べている。
 「資本主義が自ら生みだした災厄から必然的に生まれてくるこれらの諸要求を満たしえないのであれば、資本主義は滅びさるがよい。『実現可能』か『実現不可能』かは、この場合、力関係の問題であり、それはただ闘争によってのみ決定することができる。その直接的な実践的成功がいかなるものであろうとも、この闘争にもとづいてこそ労働者は、資本主義的奴隷制を清算する必要性を最もよく理解することになるのである。」

 労働者階級は集団をなして行動し、大衆諸組織のなかで共に結ばれている時にのみ、自身の利益を防衛することができる。われわれは、基幹産業でのマイノリティや移民労働者の労働禁止を打ち破るよう呼びかける。そして日本に住む全ての人々の完全な市民権の獲得に向け闘う。失業に反対して、完全雇用のために、そしてそれと符丁した減給のない労働時間の短縮のために闘うことが必要である。これは、労働組合員レベルの賃金に基づいた安全で耐震基準を満たす住宅やインフラ整備に向けた大規模公共事業計画を通じて成し遂げることができる。この計画は、腐敗した資本主義政治家や貪欲な建設会社の懐を単に満たさないために、労働組合の管理下で実行されなければならない。労働組合はまた、資本家たちによる人種差別主義で反女性で反若者の雇用政策に反対して、組合経営による労働者就労周旋所を設立するため闘わなければならない。そして、労働者が新たに必要とする訓練や技術を提供するために、労働組合は、若者や女性やマイノリティを援助対象とした組合運営による専門的な職業訓練プログラムを組織しなければならない。

 就業可能な数少ない仕事は、三十五歳以下の人の平均労働時間が一日あたり十一時間十六分である!ような過労死を招くものか、あるいは警備員のような国家の抑圧装置の一部となるものである。ところで警備員は、資本主義国家が抗議デモや労働者のストライキから経営者の財産を守る武装した組織のひとつである。マスメディアは、四百万人以上のフリーターや五十万人に達するニートを、怠惰でだらしがないと中傷している。カウンセリング・センターが設立され、問題は若者が十分な「個人の意思」と「自己責任」も持ちあわせていないと説教してきた。しかし実際の問題は、企業がフルタイム雇用から「非正規」雇用形態へと転換してきたことにある。この雇用形態は、何の職業訓練をも提供せず、生活に必要な十分な賃金も支払わず、長時間労働させるというものである。

 「非正規」労働者は、現在日本の総労働人口の三十三パーセント以上を占めている。最近、パートタイム労働者とフリーターたちは、労働組合にたいし自分たちを組織するよう呼びかけた。また、大阪のフリーターやニートや日雇い労働者たちは、彼ら独自の労働組合「ユニオンぼちぼち」を結成した。労働組合指導部は最低限度の「支援」を寄せたが、組合に組織された「非正規」労働者は全体の三パーセント以下にすぎない。年齢や性別や民族に関わりなく、未組織労働者を組織するため、また全ての労働者に同一条件で同一賃金を実現するために、大規模な運動が必要である。労働組合は、給料不払いの「サービス残業」をやめさせるために全面的な闘争を組織することが必要である!同一労働同一賃金を!

 現在の労働組合指導部は、経営者による分断支配の戦略に対して首尾よく闘い抜くのに必要な強固な階級闘争に反対している。改良主義の労働組合官僚は、組織的にもイデオロギー的にも、社民党や日本共産党(あるいは徹底して資本主義の民主党)に結び付いており、ブルジョアジーとの階級協調の綱領を持っている。若者の失業にたいする共産党の解決策は、国家や資本家を頼みとするものである。共産党は「『安定した仕事を』『人間らしく働きたい』若者のお願いにこたえ、当たり前の権利をまもる緊急要求」(二〇〇五年十月二十四日)というなかで、次のように述べている。「…日本共産党は、財界・大企業に日本社会の一員として、企業の社会的責任、未来をになう若者への雇用責任を果たすことを強く求めます。…政府は、安定した雇用と人間らしく働ける労働条件の確保という、政治の当然の責任をはたすべきです。」

 これらは、失業者の予備軍や不完全被雇用者の予備要員を維持することによって、一層大きな利益を獲得する実際の勢力に他ならない。ブルジョアジーは、比較的高給取りで組合に加入した長期労働者を、組合未加入の契約、派遣、パートやアルバイト労働者(その大半が女性で若者)で、益々置き代えようとしている。そうした労働者は、半分の賃金でしかもなんの保護もなしに、同じ仕事に従事するよう強いられている。こうした状況は、プロレタリアートの賃金を全体として押し下げるとともに、敢てストライキや抗議を行えば、労働者を脅すのに利用されているのである。これは全ての労働者に対する攻撃であり、もしそれに対して闘わなければ、労働組合の存在そのものが脅かされるのである。労働者階級の社会的力を行使するためには、労働組合内に階級闘争指導部を打ち立てることが必要である。そしてこうした労働組合指導部を打ち立てることは、労働運動内の改良主義者によって押し出されるブルジョアジーの政治的、イデオロギー的影響と闘う革命的な共産主義党の建設と不可分に結び付いているのである。

中国と北朝鮮の革命の獲得物を防衛せよ!

 日本政府が予算を社会サービスから軍事費へと振り向け、また人々を分断統治しようとするなかで、下降する生活水準と民主的諸権利への攻撃は増大する民族主義と再軍国主義化に直接結び付いている。労働者や抑圧された全ての人々に対する反動的な攻撃は、国際的な背景の下で起こっている。一九八九年から九二年におけるソ連の堕落した労働者国家と東欧の歪曲された労働者諸国家の資本主義反革命による破壊は、国際的な労働者階級にとって世界史的敗北を意味した。国際共産主義者同盟はこうした反革命と闘った。そしてその反革命は、これらの国々の労働者に、貧困や失業、そして全面的な民族主義の兄弟殺しをもたらしたのである。中絶の権利や教育の権利といった社会的獲得物は根絶やしにされつつある。それはまた、日本からドイツ、フランス、そして米国に至るブルジョアジーを大胆にさせている。こうしたブルジョアジーは、互いに競争を繰り広げるなかで、自国プロレタリアートの搾取率を強化しようとしているのである。(フランスの最近の抗議行動に関する記事の二十四頁を参照)

 旧ソ連圏における資本主義の復活は、日本において直接的な経済的、イデオロギー的衝撃を与えた。こうした反革命は、日本でバブル経済の崩壊を促進した。日本の資本家たちは、膨張した自国株式市場に投資するより、東西統一を果たしたドイツに投資したほうが一層儲かると踏んだからである。バブルの崩壊は日本の財閥に対し壊滅的な衝撃など与えることなどなかった。つまり財閥はリストラを断行し、産業の空洞化を押し進め、賃金を引き下げたのである。そして財閥は今やバブル崩壊以前よりも大きな利益をかき集めているのである。今日、衰退し不振にあえぐこの経済的浮島を維持している主要なものは、資本家たちによる中国への投資や対中貿易に他ならない。若者や労働者は現在、イデオロギーのうえで、ブルジョアジーの古くて新しい嘘、つまり「共産主義は死んだ」とか、市場経済が集産化された計画経済よりも優れているとかいった嘘を信じやすくなっている。

 この世界を震撼させた出来事は、また左翼の破産をも暴露した。彼ら左翼は、ソビエト連邦を破壊しようとする攻勢のなかで、帝国主義の側に立ったのである。左翼が反対したのは、決して日本帝国主義ではなく、第二次大戦前の時代を思い起こさせるその軍国主義的な装いにすぎないのである。そして、彼らは帝国主義の経済的基盤に決して反対しなかった。従って、一層民族主義で軍国主義のブルジョアジーに反対して、階級闘争を行うことができないのである。今日、日本ブルジョアジーの標的は中国と北朝鮮の歪曲された労働者国家である。資本家たちは自身の利益をさらに増大させるために、こうした国々の労働者を残酷に搾取する「権利」を再度復活させようと目論んでいるからである。両国における社会革命は、帝国主義者に対し強烈な打撃を与え、労働者や農民や女性に莫大な獲得物をもたらした。そしてそうした獲得物は集産化された経済の下でのみ可能だったのである。

 ソ連邦と東欧で起こった反革命のような歴史的敗北は、中国、北朝鮮、ベトナム、キューバという残存する四つの歪曲された労働者国家で、決して起こってはならない。われわれは、こうした歪曲された労働者諸国家を、帝国主義と内部の資本主義反革命から無条件に軍事的に防衛するよう呼びかける。これら労働者国家を政治的に支配しているスターリニスト官僚カーストたちは、革命の獲得物を防衛することができず、そうした獲得物を拡大することに反対している。スターリニスト官僚は、一国で社会主義を建設することが可能であるという反マルクス主義の嘘を説教し、資本主義諸国の労働者階級と同盟する代わりに、帝国主義者とのユートピア的な「平和的共存」を求めているのである。こうしたスターリニスト官僚は、ソビエト民主主義を打ち立てるプロレタリア政治革命によって打倒されなければならない障害物である。

革命的労働者党を!

 このような完全に反動的で時代遅れの制度は、労働者政府に置き代える必要があるのだ。その労働者政府こそ、ブルジョアジーを収奪して計画経済を確立し、それによって物質的欠乏や不平等や抑圧を一掃するための礎を築きあげるだろう。こうした社会においてのみ、肉体労働と精神労働との間にある人為的分離は克服され始めるだろう。そして誰もが科学技術のもたらす恩恵を享受することができるようになるだろう。

  百五十年以上前に、マルクスとエンゲルスは共産主義運動の創立文書である『共産党宣言』を著した。この文書は、それが書かれた時と同様に、今日においても適切である。マルクス主義は生きた科学であり行動の指針である。革命的マルクス主義者として、われわれの目的は、ただ世界を理解するだけでなく、それを変えることである。しかし世界を変えるには、革命を導いたボルシェビキ党のような党が必要である。そして革命こそ、この腐敗し野蛮で不公正な社会秩序を打ち砕くのである。

 われわれは、社会闘争や階級闘争に積極的に介入することを通じて、レーニン主義的トロツキスト党を建設しようとしている。この党は、在日朝鮮人、部落民、そして日本に住む多くのマイノリティたちを構成メンバーに持つであろう。そして、最も進歩的な労働者階級の層や若者、また自身の出身階級と分裂した革命的知識人たちから構成されるだろう。この党は、労働者階級を分断する国境を越えて階級を団結させ、あらゆる国々の労働者による相互依存的な闘争を統一する革命的な国際主義党の一部となるだろう。こうした党は単に宣言されるだけでなく、実際に闘争を通じて、労働者や被抑圧者大衆の信頼を勝ち取るのである。そのためには、大衆的な改良主義のいわゆる社会主義や共産主義諸党、そして労働組合の誤った指導者ときっぱりと分裂することが必要なのである。彼らは、労働者階級をその搾取者に縛り続け、プロレタリアートが自身を解放するために必要とする国際的な階級連帯を妨げる障害物に他ならないのである。われわれは、世界を変えようと真剣に考えている人々にたいして、スパルタシスト・日本グループと共に社会闘争に介入する一方で、共に歴史の教訓やマルクス主義理論を学ぶよう勧める。

『スパルタシスト』32号

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